売春の一頁に
一つ垂したお点
脱色剤まき散らして
穴だらけにした教科書

簡単な道理だけで
出来ていた僕が余計
三段の狂いに気がついた
頃君がもう僕の部屋へ

永続性ほつはずがない
誰もが差して伏せてゆくよ
大丈夫の言葉に宿った
匂い立つ本土の暴力性

現代文言う通りに
してもらいたいのどうすればいい
道徳感叩き直されて
も確かな意味の混じせずに

明日が売る春
僕が奪う春
一枚薄紙をめくれば
湿った肌色に傷がつく

あなたが被害者
君は支配者に
せめて後ろめたさだけは
残さないでおこう

留守電に残る声に
愛着なんて覚えないで
心配せいなその指輪に
傷一つつけず抱かれるから

安心感振りかざして
重要だなんて言えないこと
生きてきたからわかるよ
傷まみれでもまだ続けよう

あなたは知るはず
君は願うはず
普通を良しとする心に
清掃を繰り返しては片付ける

誰にも言えずに
保つ日が暗くれる
せめて防犯者にだけは
なりたくないなれないね

刻も早くここから抜け出そう
ちゃんとした二人を待つのには
余りにも時間がないことくらい
嫌と言うほどわかってるだろう

ええじゅうじゅうしょうなのよ
だけどあなたに与えられたピンヒールに
足がとられてもう動けないの
いっそ起き去ってよ

笑い合える日々は
今日で最後だと
頭の中に刻み付け
いつも結末だらけで嫌になる

向かわれる日々を
望むなんて熱かましいね
譲り合いと自調繰り返す
増すものがない寂しいね

あたしが売る春
僕が奪う春
思い出なんかにしたりしないでせめて
共犯者でいよう

二人が散る春